原作妄想語り -ゲンサクモウソウカタリ-

比較的真面目に考えた(1)

(12)『水木しげる3大キャラ百科』におけるノストラ情報(2024.10.27)

ゲゲゲの鬼太郎 悪魔くん 河童の三平 水木しげる3大キャラ百科

定価:3,300円(本体3,000円)
監修:水木プロダクション 編集:講談社 発行者:穴倉立哉
2024年10月18日発行(初版第一版)/A5/256ページ(製品情報より)
《講談社BOOK 倶楽部》《Amazon》《楽天》

ようやく水木プロダクション(公式)が鬼太郎・悪魔くん・河童の三平を本格的にセット売りしてきて拍手喝采です。
どうしても鬼太郎一強すぎて、他2作品の知名度や公式からのプッシュがいまいち…弱い…!とやきもきしていたしげるマニア達も、これで少し安心出来そうです。今はゲ謎特需のフィーバータイムに必死だとは思いますが(こんなチャンスそうそうないのでしっかり稼いで欲しい)、落ち着いたらマジで他2作品のメディアミックス化にも力を入れて欲しいなと思います。まずは大阪万博2025に合わせて、松下ぼっちゃまの完全アニメ化とかいかがでしょうか。劇場版でもいいです。

与太話の前置きはこの辺にして。
3作品の厳選カラーイラストがふんだんに掲載されているためとはいえ、価格的にはちょっとお高めという印象。
しげるマニアの金銭感覚では全然余裕という説もありますが、多分この本のメインターゲットは「ゲ謎でしげる作品に初めて触れて、さて次にどこから手をつけたらいいのか判らない…」「軽くつまみ食いしたいんだけど同じタイトルの本がいっぱいあって困ってる」という、しげるに詳しいオタク先輩の知り合いもいない一般層だと思うので、そうなるとやっぱりちょっと思い切って買うには勇気がいるかな…でも1作品1000円でしっかり情報がまとまってると思えば、やっぱりお得かな…。表紙のイエロー×シアンのパキッとした配色が効いてて良いですね。


鬼太郎・三平に関しては多分SNSとかでも感想を読めると思うので、ウチらしく『ノストラ』に特化して気になった所を挙げておきます。
まず、ちゃんと『ノストラ』も紹介されてて安心しました。大全集にも収録されてハブられる事はよもやなかろう、とはいえちゃんと時系列も正しくマガジン版の次になっててよかったです。21世紀産まれにはピンとこない『諸世紀(ノストラダムスの大予言)』についての解説もあり、概ね親切な構成と内容だと思います。ミカエルのアンドリエ呼称には触れてなかったので、もしかしてこの設定、無かった事にしたいのかもしれない…?と思いました。紛らわしいもんな。

ただね〜〜!
掲載されてるダニエルが、よりによって頭の三本毛が無いコマをセレクトされちゃってるんですよね〜〜…!??

大全集478ページ2コマ目のダニエルが載ってるんですが、わざわざ背景のベタ&効果線を消して人物だけにする丁寧な仕事をしています。仕事は丁寧なんだが、三本毛…(でも元々このコマ、本来あったはずの三本毛をベタで塗りつぶされてしまった疑惑もある気がするんだよな…)いややっぱり沢山あるダニエルのカットの中から何故ここを選んだのか。三本毛、あぁプリティー&キュートチャームポイント三本毛よ。貴重な唯一の掲載カットなので、ちょっとしょんぼりしました。

後、悪魔くん全般の話にもなるんですが、埋れ木以外の十二使徒一覧表も掲載されてはいますが「誰が第○使徒か」の部分を、本編中で読み取れる情報範囲で断定出来るもの以外は全て「?」にしてあるのが好感度高かったです。某所と違って。…お前のことだぞ適当な表作って載せてる Wikipedia 悪魔くん のページ。とはいえ、『ノストラ』の第一使徒をカエル男、第二使徒をメフィストとし、以降の順列は不明としているのも「…そうか?」と思わなくも無い部分かもしれないです。マガジン版も含む山田版でメフィストを正式な使徒とするか否かには派閥がある気がするんですよね…(そもそも「使徒」という概念がものすごく薄いので)。使徒であるとしても、松下『世紀末大戦』で毛呂山(カエル男)や占い杖を「?」にしたなら『ノストラ』も「?」にすべきでは?とも思います。

そして、この本ではダニエルも十二使徒としています。確かに大全集545ページで「ダニエルも千年王国を作る悪魔くんの使徒のひとりだったんだ」と言われていますから、これは確かに。そう取れるので。更に、『ノストラ』十二使徒表には11名しか書かれておらず、家獣と倉ぼっこを「使徒とは明言されていない」として別枠で掲載しています。今後はこれが『ノストラ』での十二使徒設定のスタンダードになるかもしれません。

ちなみに私はメフィスト&倉ぼっこは十二使徒・家獣はゲスト現地お助けキャラ(魔女と同格)派です。
当サイトでは、過去にノストラ十二使徒について与太話テキストを書きました。今も読めますので、よろしければ是非。

・(5)「ノストラ」の十二使徒達を真面目に考えてみる(2021.01.09)